3年生 校外学習報告
「同じ」と「違い」の科学、そして子規のまなざし
7月1日(水)、3年生127名が道後公園と松山市立子規記念博物館へ出かけ、一日の校外学習に取り組みました。理科・数学・総合的な学習の時間を横断したこの探究のテーマは、「『同じ』と『違い』の科学」。身近なサクラの葉を手がかりに、「同じなのに違う」不思議を科学の目で見つめます。
はじめに本校校長で愛媛大学教育学部教授でもある向平和先生が、「桜の開花はなぜ一斉に進むのだろう」と問いかけ、日本のサクラ(ソメイヨシノ)は遺伝的に同じ「クローン」であることを紹介してくださいました。同じ葉でも、ただ「見る」のと研究者として「観る」のは違う。その言葉を胸に、生徒たちは公園へ向かいました。
道後公園では、サクラとクスの葉をじっくり観察します。においをかぎ、厚さやふちのギザギザを手で確かめ、定規で長さを測る。五感と数の両面から、葉を「データ」にしていきました。「木の葉を全部は測れないから、一部から全体を推し量る」という数学の標本調査にも挑戦し、かたよらない葉の集め方を班で相談する姿が見られました。また、向先生に直接質問できる時間もあり、観察をもとにした問いを投げかけていました。フィールドワーク終了後には、集めたデータをグラフにまとめ、「なぜこの形なのか」をみんなで考えました。
午後からは国語の学習として子規記念博物館を見学し、正岡子規の歩みや業績にふれました。まずは子規の生涯を描いた映画を鑑賞し、病と闘いながらも創作への情熱を燃やし続けた子規の生き方に、静かに引き込まれていきました。その後はガイドの方の解説を聞きながら展示をめぐり、気づいたことや心に残った言葉を鑑賞シートに書きとめました。専門的な解説を通して、教科書だけでは分からない子規の人物像に深く迫ることができ、今日の学びをこれからどう生かすかを一人ひとりが振り返りました。
教科の枠をこえ、「本物のフィールド」で学んだ一日。科学的にデータと向き合う姿勢と、文学を通して人の生き方に思いをはせる感性。その両方を、生徒たちは自らの手と心で味わいました。これからも大きく成長していく3年生の姿に期待しています。