デジタルシティズンシップ座談会を実施しました
本校では、生徒たちが責任をもってデジタル技術を活用し、社会に積極的に参加する力を育むため、「デジタルシティズンシップ教育」に取り組んでいます。第2回となる今回は、第1回のアンケートに寄せられた「SNSやインターネットの使い方で問題だと感じた体験」160件以上をもとに、全校生徒による座談会を行いました。
この座談会で大切にしたのは、「どこかの誰かの話」としてではなく、「今、この学校で起きている事実」として課題に向き合うことです。生徒たちは少人数のグループに分かれ、身近に感じる事例を選び、その原因と解決策について話し合いました。大人が一方的にルールを示すのではなく、「なぜトラブルが起きるのか」「どうすれば防げるのか」を、生徒自身が考え抜いていきました。
話合いの中で、ある生徒がこんな言葉を口にしました。「ネットで暴言を書き込むような大人は、子どもの頃にこういう教育を受けていないのだと思う。大人になってスマホを使うようになったら、あらためて学んでみるのも一つの方法だと思う」。ただ、この言葉は決して大人だけに向けられたものではありません。生徒たちは、まず自分自身の使い方を厳しく見つめることから話合いを始めていたからです。
「5分のつもりが5時間」「やめたいのに、つい見てしまう」。自らの弱さを率直に認めたうえで、「意志の力だけに頼らず、仕組みや周りの力を借りる」という現実的な工夫を、自分たちの手で導き出していました。自分の課題から目をそらさずに考え抜いたからこそ、その視点は自然と社会全体へ広がっていったのでしょう。
「大人の方がかえってネットに不慣れなこともある」「投稿に個人情報が写り込んでいた例もある」「AIの発達で、こうした問題はより起きやすくなるのではないか」。こうした気づきは、特定の誰かを責めるためのものではなく、「世代を越えて、みんなで学んでいこう」という呼びかけでした。
子どもたちがこれほど真剣に自分たちの課題と向き合い、社会にまで思いを巡らせている。その姿に、私たち大人も背中を押されます。学校・保護者・地域が一体となり、大人自身も使い方を見つめ直しながら、子どもたちと共に「望ましいデジタル社会の歩き方」を考えていく。本校は、そのための対話の場をこれからも大切にしていきます。