令和4年度 第3学期始業式 式辞
校長松田です。おはようございます。そしてあけましておめでとうございます。
いよいよ令和5年、2023年が始まりました。あと2か月で3年生は本校を巣立ち、1,2年生も一つ学年が上がります。大きな区切りが目の前に迫ってきましたので、それに向けた準備を始めていってほしいと思います。
さて、毎年年末になると、今年の漢字というものが発表になります。昨年は「戦争の戦」が選ばれたのを知っている人も多いと思います。
二学期の終業式で話をしたサッカーワールドカップの熱戦や、野球や大相撲の熱戦も念頭にあるところですが、やはりロシアによるウクライナ侵攻のことが一番に頭に思い浮かびます。この世の中で、絶対になくさなければいけないものの筆頭が戦争です。その字が今年の漢字に選ばれることは、とても悲しいことです。すでに、1年近くの年月が過ぎましたが、いまだ終わる気配はありません。私は、ウクライナから避難してきた女性の話を直接聞くことがあったのですが、本当につらく、悲しい経験をなさっていました。
そうはいっても自分たちにはなにもできない、どうせ遠いくにのことなのだし、と思ってしまう人もいるでしょう。様々な国の多くの人々がこの戦争を終わらせるための努力をしていますが、なかなか終結の糸口すら見えてこないのですから、そう思ってしまうのも無理からぬことかもしれません。
ただそうやって、関心をそらせてしまうことが一番危険なことです。無関心であることは、ある意味その事実を肯定していることに他なりません。行動を起こすことはなかなか難しいのかもしれませんが、少なくともその事実を正面から受け止め、自分なりの意見をもっていくことから始めて欲しいのです。ここにいるすべての生徒がそうであれば、戦争に限らず世の中は変わっていきます。
諸君ら自身が生きていくこれからの未来のためにも、傍観者を卒業し、自ら積極的に様々な事象に関わっていって欲しいと思います。