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2023/06/21

PTA広報誌 原稿

| by 職員0501

 つい最近のこととなりますが、車いすテニスプレーヤーの小田凱人選手が、全仏オープンを史上最年少の17歳1か月で優勝を飾り、世界ランキングも同様に最年少で1位となりました。車いすテニスといえば柏市出身の国枝選手が有名ですが、国枝選手の引退と入れ替わるように、生徒諸君と同じ高校生の小田選手が活躍してくれることは、とても嬉しいことです。

 小田選手は、輝かしい戦績だけでなく、コート外におけるリーダーシップやスポーツマンシップを体現している選手に贈られる「ITF車いすテニスジュニアオブザイヤー2021」も受賞しています。

 彼は凱旋記者会見で次のように言っています。「車いすテニスを始めた7年前から目標や夢は何一つ変わっていない。そのころから自分は世界一になれると思って行動していたし、世界一ならこういう行動、立ち居振る舞いをするだろうと常に想像しながら見よう見まねでやっていた。それが今現実としてあらわれていて、目指していたところにたどり着いた感覚はすごくある」と語りました。

 小田選手は9歳の頃に発症した病気が原因で車いす生活を余儀なくされますが、そういった辛い環境にも負けず、自分の可能性を信じ、練習などの技術面での努力だけでなく、自分の可能性に相応しい態度をとることができる、強いメンタリティを獲得でき、それが今回の快挙に繋がったのでしょう。

 授業への取り組みや部活動の姿を見ていると、生徒のみなさんにはとてもポテンシャルを感じます。ただ、可能性を可能性のまま眠らせず現実のものとできるかは、どれだけ自分を信じ、それに相応しい行動ができるかにかかっています。小田選手を特別な存在と考えるのではなく、同じ高校生としてみなさんが、ポテンシャルを遺憾なく発揮し、第2の小田選手となれる事を心から期待しています。


12:46
2023/04/07

令和5年度入学式 式辞

| by 職員0501

式辞

 

まさに、新たな生命が随所で躍動し、華やかな出発を祝うこの佳き日に、野田市立北部中学校校長関しのぶ様、PTA会長横森亜紀子様、本校同窓会会長木名瀬訓光(くにみつ)様をはじめ御来賓の皆様の御臨席を賜り、千葉県立野田中央高等学校第十八回入学式を挙行できますことを、心より感謝申し上げます。

 

ただ今、入学を許可した317名の新入生の諸君、入学おめでとう。様々な期待に胸を膨らませているみなさんを、教職員・在校生を代表して、心よりの歓迎をいたします。

 

また、これまでずっとお子様を、暖かく支えて来られた保護者の皆様、このたびの御子様の御入学、誠におめでとうございます。立派に成長された御子様の姿を前に、喜びもひとしおのことと思います。コロナ禍においては、人数を限っての入学式挙行でありましたが、本日こうして、多くの保護者の皆様に見守っていただきながら、お子様の入学を祝えること、私共にとっても何よりの喜びです。

 

さて、新入生諸君。みなさんは今日から「のちゅう」生としてのスタートを切ります。これからの3年間は、今後数十年にも渡るであろう長い人生において、とても大切な期間となります。この期間を如何に過ごすかが、今後の人生に大きな影響を及ぼすわけです。そのことを忘れずに中身が濃く、充実した3年間を過ごしてくれればと思います。

 

そういった人生の大切な節目にあるみなさんに、私から二つの言葉を送りたいと思います。

 

一つ目は、古代中国の魏徴という人が残した言葉です。彼は、「人生意気に感ず、誰かまた功名を論ぜん」という言葉を残しました。人間は、自分と関わる人々の心意気に感じ入って行動するもので、相手の気持ちに、心を強く動かされたのなら、偉くなりたい、などの自分自身の名誉欲など、どうでもよくなる、といった意味です。

魏徴が、自分のことを信じ、重要な役割を与えてくれた主君に対し、感激した時の気持ちを表した言葉とされていますが、彼は主君にとって耳が痛い話でも、正しいと思ったことは、たとえ主君の怒りにふれ、処刑される危険を冒してでも進言したといわれています。このため、彼が仕えた主君の治世は、中国の歴史上最もよく治まった時代とされ、主君は名君として後世の人々からも称えられるようになりました。単に恩義に感じるだけでなく、その人のためになるのであれば、たとえ嫌われても、これを貫く、これこそが「意気に感じる」ということなのでしょう。

 

入学生諸君には、この3年間で、互いに「意気に感じあえる」存在を是非見付けて欲しいと思います。高校時代にできた関係は一生続くといわれています。同級、同期の人に限りません。先輩であったり、後輩であったり、学校外の人でも構いません。高校生活の中で、様々な経験を通じて生まれる人間関係の中で、何か困ったことがあれば、何にも優先して駆けつけてくれ、間違ったことをしていれば、ためらうことなくさとしてくれる、そういう存在を是非、見付けて欲しいのです。SNSのいいねを送りあうことも悪くはないのかもしれませんが、テレビを見ながら片手間にできる「いいね」だけの、表面的なつながりではなく、諸君らのことを、何より大切に思ってくれる深い存在は、諸君らにとって、かけがえのない一生の財産となることでしょう。

 

もう一つの言葉は、「時を守り、場を清め、礼を正す」です。有名な言葉ですから、聞いたことがある人もいるかもしれません。時を守り、とは時間を守ること、つまり時間に遅れない、遅刻をしないということはもちろんですが、大きな視点で考えれば、2年生の後半までに進路を決めるとか、3年生になるまでに資格をとる、など、計画立てて日々をすごしていく、ということです。時間をまもらないということは、人の時間を奪うこと、と、よく言われることも忘れないでください。

 

場を清め、とは掃除をしっかりやろう、身の回りを整えよう、という意味です。整えられた環境の中に身をおく、ということは、例えば集中力が増したり、効率的に物事を進められたり、様々な良い点があります。周囲の人々にとっても、きれいな環境、整った環境は気持ちがいいと思います。学校だけではなく、自宅の机の周りなども含め、きれいな環境を維持できるよう努めて欲しいです。

 

最後の「礼を正す」ですが、辞書で「礼儀」という言葉を調べると「人間関係や、社会生活の秩序を維持するために人が守るべき行動様式」とあります。たとえば、笑顔で挨拶をかわす、電車の中で騒がない、服装や頭髪の決まりを守るなどの、常識やマナー、決まりを守ることを意味しています。

 

これら三つに共通していることは、社会に出ていくうえで必要なもの、ということです。堅苦しいなあ、と思う人もいると思いますが、社会に出ていくことが間近に迫ったみなさんにとっては、きちんと身につけていかなければいけないことです。社会に出てからでも遅くないでしょ、と思うかもしれませんが、自分の価値観が次第に出来上がっていく高校生の時期に身についたものは、そうやすやすと変わらない、ということを覚えておいて欲しいと思います。

 

以上、私が述べた二つの言葉を、心に刻み、学校生活を送って欲しいと思います。

 

次に、本日御列席下さいました保護者の皆様方にも一言申し延べさせていただければと思います。本日よりお子様を野田中央高校の生徒としてお預かりすることとなりました。この上は全力を挙げ、生徒一人ひとりの進路実現に向け、教職員一丸となって教育活動を展開してまいりますが、保護者の皆様方との連携、信頼関係の構築こそが、よりよい教育活動の展開に不可欠です。高い席からではございますが、これからの本校の教育活動に対し、何卒特段の御理解と御協力を賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。

 

この4月1日よりマスクを手放せなかった学校生活が変わっていきます。抜けるような青空が広がる日も多いこの季節、新入生のみなさんが、すがすがしい空気を胸いっぱいに吸いこみ、実り多い高校生活を送っていってくれることを心から祈り、私からの歓迎の言葉とさせていただきます。

 

令和5年4月7日

千葉県立野田中央高等学校

校長松田裕二

 


12:45
2023/04/06

令和5年度第一学期 始業式

| by 職員0501

令和5年度 第一学期始業式 式辞

 いよいよ今日から新年度が始まります。3年生の諸君はいよいよ最終学年となり、野中のリーダーとして、学校をけん引していかなければいけない学年となります。

また、2学年の諸君は、後輩ができ、彼らの模範であり、あこがれである存在とならなければいけない学年となります。昨年度までとは、少し違った立場になってくるわけです。どうかみなさん、昨年とは違った自分のポジションをよく自覚して、日々の学校生活を送ってください。

 

さて、昨年度のこの場、一学期始業式で私は、挨拶は大切、という話をしました。私自身の顔が売れたというか、私がだれなのか、ということがわかったこともあるのかもしれませんが、日を追うごとに挨拶を交わしてくれる生徒諸君が増えていったように思います。元気に挨拶を返してくれると、とても嬉しく、元気をもらえます。挨拶にはそういう力があるのだと思います。どうか、皆さんどうしでも元気よく挨拶を交わして、お互いにエネルギーを与えあえるような雰囲気を作っていってくれればと思います。

 

今年度の始まりにはどんな話をしようかと考えてきましたが、生徒諸君だけでなく、先生方にもお話したこと、伝えたい言葉を用意してきました。それは

「時を守り、場を清め、礼をただす」というものです。有名な言葉なので、中学校でも聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。

時を守り、とは時間を守ること、つまり時間に遅れない、遅刻をしないということはもちろんですが、提出物の期限を守ったり、もっと大きな視点で考えれば、夏休みに入るまでに進路を決めるとか、3年生になるまでに資格をとるなど、計画立てて日々をすごしていく、ということです。

 

場を清め、とは掃除をしっかりやろう、学校をきれいにしよう、ということです。整えられた環境の中に身をおくということは、例えば集中力を増したり、効率的に物事を送れたり、様々な良い点があります。自分の身の回り、例えば自宅での机の周りなども含めきれいな状況を維持できるよう努めて欲しいです。

 

最後の礼をただす、ですが辞書で「礼儀という言葉」を調べると「人間関係や社会生活の秩序を維持するために人が守るべき行動様式」とあり、先ほど話した挨拶をしっかりすることもそうですが、今皆さんがそうであるように、その場にふさわしい恰好をする、服装や頭髪の決まりを守るということも含め、常識やマナー、決まりを守ることを意識して欲しいです。

 

いずれも、日ごろから先生方が様々な機会に皆さんに伝えていることです。これら三つに共通していることは、社会に出ていくうえで必要なものということです。

 

堅苦しいことをいうな、と思う人も多いとおもいますが、社会にでていく直前のみなさんにとっては、きちんとみにつけていかなければいけないことなのだということを、是非ここで再認識してほしいと思います。

 

学校生活全般を通じてということでもありますが、特に学校に登校するときや帰るとき、先生方と話をしたり職員室や研究室に来るときには、特に意識をしてほしいです。

 

この4月から、混雑している電車の中や、医療機関等を訪問する場合などを除いて、原則マスクの着用は求められなくなりました。節度ある行動は必要ですが、ようやく互いの笑顔を見て喜び合える時がやってきたということです。すぐには変わらないと思いますが、少しずつ新しい環境に慣れていって欲しいと思います。

 

ただ、健康チェックは忘れずに続けることと、なかにはマスクを外すことに抵抗がある人もいることを忘れないで欲しいとおもいます。生徒一人一人は様々な事情を抱えているわけですし、3年間のコロナ生活が形作った価値観は一朝一夕には変わるものではないのです。このことを踏まえ、これから始まる新しい学校生活を満喫してほしいと思います。

 

私からは以上です。


12:43
2023/03/23

令和4年度第三学期 終業式(式辞メモ)

| by 職員0501

 いよいよ令和4年度も実質的に今日で終わり

令和4年度はどんな一年だっただろうか。

満足のいく一年?悔いの残る一年?

今日は区切りの日なので、来年度に向かってよいスタートをきることができるように、いろいろと考えて欲しい。
 

WBCはすごかった。まるで映画をみているようだった。大谷もすごかった、ダルビッシュもすごかった。

でも一番心に残ったのは村神様こと村上選手の活躍。準決勝のサヨナラツーベースは後世に語り継がれる一発。

村上選手だけでなく、彼を信じて使いつづけた栗山監督。フォアボールを選んで打順を繋いだ吉田正尚選手。侍ジャパンというチームの強さを感じることができた試合。

日本がWBCで前回優勝したのは、ちょうど14年前の2009年3月24日、今日。

当時は、侍ジャパンのメンバーのほとんどは、まだ小中学生。

いつか自分も、と夢見た少年が、その夢をかなえたのだろう。

今回も、侍ジャパンを応援する小中学生の姿がテレビに映っていた。この中から将来の大谷や村上が生まれてくれればと思う。

 

ところで諸君の夢はなに?

吉田松陰、渋沢栄一。一度は聞いた名前ではないか。

彼らは、夢が無いと成功しないよとか幸福になれないよ、という言葉を残した。

 

私は高校生の時に初めて聞いたとき、正直そこまでいうか、とおもった。

でも勘違いしないで欲しいのは、大切なのは夢を実現すること、ではなくて、夢をもつこと。さらにいえば、夢の実現にむけてがんばること。

 

さっき話したWBCに感動した小学生。WBCに出場できなくても、野球をがんばることで

プロの選手になった、

実業団で活躍できた、

推薦で高校や大学にいけた

これも成功だし幸福。

もっといえば、チームプレイの大切さを知って後々役に立った、

生涯の友達ができた、体力がついた、なんていうのもすべて成功だし、幸福。

これらすべてがWBCで活躍したいという夢をもち、その実現のためにがんばったおかげでえられたもの。

 

夢を持つということは、めざすべきものがあるということ。

想像できるとおもうが、目指すべきものがなければ、がんばりがいがない。つまり頑張れない、ということ。

 

そうはいっても、なかなか夢はみつからない。

でも、夢は必ずしも大きくなくてもよい。

漢検や英検で2級をとる

部活でレギュラーになる

次のテストで平均点以上とる。

 

それって夢?と思うかもしれない。最初は小さくていい。

小さな夢の積み重ねが、やがて大きな夢に結びついていく。

まずは小さな夢をもつ

実現のために努力する

さらなる大きな夢にむすびつけていく。

 

もうすぐ、一年生は二年生に、二年生は三年生になる。

これから始まる二週間の休みをつかって、自分のこれまでをよく振り返って、まだ見つかってない人は、自分の夢を見つけて欲しい。見つかっている人は、それに向けた努力を積み重ねて欲しい。

 

その先にきっと、幸福が待っていると信じて。


12:38
2023/03/07

令和4年度卒業式 式辞

| by 職員0501

式辞

 

木々の芽も、日ごとにふくらみ、春の訪れを覚える今日の佳き日に、野田市立北部中学校校長関しのぶ様、PTA会長横森亜紀子様、本校同窓会長木名瀬訓光(くにみつ)様をはじめ、御来賓の皆様の御臨席を賜り、ここに、第17回卒業式を盛大に挙行できますことは、卒業生・在校生はもとより、私たち教職員にとりましても、大きな喜びであり、厚く御礼申し上げます。

また、ご列席いただきました保護者の皆様、御子様の御卒業を、心からお祝い申し上げます。十代後半という思春期、人生で最も心揺れ動く高校三年間を、暖かく見守り、励まし続けてこられた保護者の皆様に、敬意を表しますとともに、これまでの、本校の教育活動に御協力を賜りましたこと、改めて御礼申し上げます。

 

ただ今、卒業証書を手にし、この野田中央高校を巣立っていく卒業生諸君卒業おめでとう。みなさんは、昨年春に着任した私にとって、「野中とは?」ということを身をもって示してくれた、私にとってみれば、いわば先輩のような存在でありました。最高学年として、後輩の模範として、部活動や様々な学校行事で示してくれたその雄姿は今でも目に焼き付いています。

 

そんな諸君らの本校での高校生活は残念ながら順調な滑り出しではありませんでした。本来であれば、これから始まる高校生活に胸を躍らせ、友達をたくさん作ろうと意気込む4月も、登校できたのは入学式のわずか一日だけ。顔と名前が一致するどころか、ほとんど会話をすることなく不安な気持ちで学校をあとにしたのではないでしょうか。当時、私は他の高校にいましたが、生徒の歓声も、躍動する姿も絶え、雨風で一つの足跡すら残さぬほどに砂漠化したグラウンドを見て、終末世界に紛れ込んでしまったような気すらしたものでした。やっと学校が始まっても、まともに部活動もできず、行事は中止続き。楽しみにしていた修学旅行も一泊二日になってしまいました。

 

そういった逆境にもめげず、諸君らは、様々な場面で本当によく頑張ってくれたと思います。なかでも記憶に残っているのは、体育祭の時の応援団の演武でした。コロナで途切れそうになった本校の目玉行事の伝統を、よく受け継ぎ、次の代につなげてくれた功績は、本当に大きかったと思います。これまで長い歴史を形作ってきた野中の先輩方や、在校生に代わって、感謝の言葉を贈りたいと思います。

感謝の言葉といえば、いま、昇降口前には、卒業生諸君のいろいろな人に対する感謝の言葉が掲示されていますね。コロナに翻弄された3年間を過ごし、当たり前が当たり前でなくありがたいもの、感謝すべきものと身をもって体験した諸君らの言葉は胸に響くものがありました。友達や先生がた、そして御家族への感謝の言葉。身近にありすぎて当たり前のように思ってしまうものを、この卒業という節目でもう一度振り返ってください。そして、少し照れると思いますが、是非その思いを口に出してみてください。身近な存在を互いを大切に思い、感謝しあう。それがこれからの長い人生で一番大切なものなのですから。

さて、ここにいる多くの諸君が4月から人生の新しいステージに立つことになります。まだ見ぬ新しい世界への期待に胸を弾ませている人も多いでしょう。それは、もちろん制服からの解放というだけでなく、例えば選挙権が与えられたり、成年年齢となることでの、法律上の様々な制約からの解放だったり、社会的な位置づけの変更に裏打ちされるものだと思います。これからは、親や先生たちが引いてきたレールに、自分で作り、考えたレールを継いでいくということになるわけです。明日から始まる新しいステージにおいて、自らが考え、自らが目指すゴールに向けレールを紡いでいって欲しいと思います。

ただ、新しいステージに立つ、ということは高校生という免罪符からの卒業も意味します。このことを忘れず、成年にふさわしい思慮深さも持って4月からの新しい生活を楽しんでいって欲しいと思います。

さぁ、卒業生諸君、いよいよ船出の時です。私の願いは、こののちゅうでの思い出を、一日も早く忘れて欲しいということです。本校での記憶を、遠い過去のものにできるということは、新しい世界に自分の居場所を見つけ、これからを生きていきていくことに他ならないからです。本校での3年間で積み上げた様々なメモリーを、一日も早く、胸躍り、魅力あふれる新しい記憶で上書きしてください。これが私からの最後のメッセージです。

 

まさに、激動ともいえるこれからの人生を送る諸君らの未来が栄えある光にあふれていることを心より願い、私からのはなむけの言葉とします。

 

令和5年3月7日

 

千葉県立野田中央高等学校

校長松田裕二

 

 

 


12:32
2023/02/13

PTA広報誌原稿

| by 職員0501

 野田中央高校第17期生のみなさん、卒業おめでとうございます。昨年着任したばかりの私にとって、野田中央の先輩にあたるみなさんの卒業は嬉しくもあり、一抹の寂しさ・不安も感じるところです。これまで3年間野中を支えてくれて本当にありがとうございました。

 さてみなさんは、車椅子テニスの国枝慎吾さんのことを知っているでしょう。先ごろ現役引退を表明した国枝選手ですが、数々の大記録を達成するのには、あるメンタルトレーナーとの出会いがきっかけだったといわれています。そのトレーナーは国枝選手に一日に何百回も「俺は最強だ」と鏡に向かって叫ばせました。それは彼にどんな大きなプレッシャーにも負けない強固なメンタルを養ったといわれています。

 卒業生のみなさんはあと少しで次のステージに駒を進めることになります。既に大きな目標に向かっている人もいれば、これから見つける、という人もいるでしょう。大きな目標の実現に向け歩き出すときくぁz、国枝選手の歩んできた道はとても参考となることでしょう。ただ、忘れないで欲しいのは、大切なのは、「俺は最強」というメンタルは、それに相応しい努力をやり遂げる強いモチベーションになって初めて生きてくる、ということです。そしてその努力はさらなる強いメンタルにつながるという好循環をもたらす。これこそが国枝選手の強さの意味でしょうし、みなさんに覚えておいて欲しいことになります。

 国枝選手を支えたのはトレーナーだけでなく、時に弱音をはける家族の存在も大きかったといいます。自分の目標を達成するための強いメンタルとそれを裏付ける努力、そしてみなさんを支える家族の存在を大切にしながら、これからの長い人生を有意義なものにしていってくれれば嬉しいです。

 御卒業、おめでとうございます。


12:28
2023/01/09

3学期始業式

| by 職員0501

令和4年度 第3学期始業式 式辞

校長松田です。おはようございます。そしてあけましておめでとうございます。

いよいよ令和5年、2023年が始まりました。あと2か月で3年生は本校を巣立ち、1,2年生も一つ学年が上がります。大きな区切りが目の前に迫ってきましたので、それに向けた準備を始めていってほしいと思います。

さて、毎年年末になると、今年の漢字というものが発表になります。昨年は「戦争の戦」が選ばれたのを知っている人も多いと思います。

二学期の終業式で話をしたサッカーワールドカップの熱戦や、野球や大相撲の熱戦も念頭にあるところですが、やはりロシアによるウクライナ侵攻のことが一番に頭に思い浮かびます。この世の中で、絶対になくさなければいけないものの筆頭が戦争です。その字が今年の漢字に選ばれることは、とても悲しいことです。すでに、1年近くの年月が過ぎましたが、いまだ終わる気配はありません。私は、ウクライナから避難してきた女性の話を直接聞くことがあったのですが、本当につらく、悲しい経験をなさっていました。

そうはいっても自分たちにはなにもできない、どうせ遠いくにのことなのだし、と思ってしまう人もいるでしょう。様々な国の多くの人々がこの戦争を終わらせるための努力をしていますが、なかなか終結の糸口すら見えてこないのですから、そう思ってしまうのも無理からぬことかもしれません。

ただそうやって、関心をそらせてしまうことが一番危険なことです。無関心であることは、ある意味その事実を肯定していることに他なりません。行動を起こすことはなかなか難しいのかもしれませんが、少なくともその事実を正面から受け止め、自分なりの意見をもっていくことから始めて欲しいのです。ここにいるすべての生徒がそうであれば、戦争に限らず世の中は変わっていきます。

諸君ら自身が生きていくこれからの未来のためにも、傍観者を卒業し、自ら積極的に様々な事象に関わっていって欲しいと思います。


12:27
2022/12/23

第二学期終業式 式辞

| by 職員0501

令和4年度 第2学期終業式 式辞
 校長松田です。三つある学期の中で一番長かった2学期も今日で終わりとなります。3年生にとっては3学期の終業式はありませんので、これが最後の終業式ということになるわけですね。 
 2学期は一番長いというだけでなく、一番行事の多い学期でもあります。9月初めの文化祭に始まって、体育祭、芸術鑑賞会、長距離徒歩、2年生の修学旅行や進路に関する行事もありました。数日前には3年ぶりの防災訓練もありました。
 本校最大の行事といっていい星央祭。夏休み中はコロナ禍もあって正直間に合うのか、と思っていましたが、最後には帳尻をあわせてくる野中生。短い時間ではありましたが、クラスの発表や部活動の発表など、とても良い笑顔をたくさん見ることのできた二日間でした。
 スポーツ祭。天候にも恵まれ、部活動の盛んな野田中央らしい躍動感あふれるものでした。応援団も時間が限られる中頑張ってくれていましたね。これで、今年はできなかった全校応援ができるようになれば、もっと素晴らしいのだろうと来年への期待も持たせてくれました。
 長距離徒歩。1年ぶりに開催された長距離徒歩は、みなさんにとって、正直過酷なものになってしまいました。完歩率は約4割となってしまいましたが、雨の中、仲間と手を取り合ってゴールする姿は、達成感と自信にあふれていて、見ている自分も胸熱くなる思いでした。残念ながら完歩とならなかった生徒もほとんどが関宿城まで到達していました。関宿城まででも20キロあるわけですから、あの悪天候のなか、20キロを歩きとおせただけでも、充分賞賛に値するものだと思います。

 話は変わりますが、
月曜日に幕を閉じたサッカーワールドカップ。時差の関係で夜中から明け方に試合があるので、寝不足が続いた人も多かったのではないでしょうか。我らが日本代表はドーハの悲劇の雪辱を果たし、見事決勝リーグに駒を進めましたが、決勝リーグでのPKが大きく話題になりました。森保監督は、PKのキッカーを立候補で決めたことの是非を問う質問が記者会見ででたようですが、実は森保監督が立候補でPKのキッカーを決めたのはこの時が初めてではありません。昨年行われた東京オリンピックでの準々決勝対ニュージーランド戦でもやはりPK戦となり、この時は真っ先にキッカーに名乗りを上げた一人目の上田あやせ選手のシュートが決まったこともあり、勝利しています。上田選手にとってみれば、最高の体験をしたことになりますね。

そして今回のワールドカップ。一番重要な一人目を決めるとき、5秒ほどの空白があったそうです。その末に「俺が行く」と手を挙げたのは南野拓実選手でした。結果は知っている人も多いと思いますが、残念ながらクロアチアのキーパーに阻まれ、得点はなりませんでした。勢いに乗れなかった日本は結果敗れてしまいます。南野選手はこの日を「人生で最悪な日」と話していたようです。
 
確かにこの二人にとってみれば、結果は大きく分かれました。しかし、南野選手は何かを失ったわけではないと思います。「PKを外すことができるのは、PKを蹴る勇気を持つ者だけだ」という有名な言葉があるそうですが、南野選手はまさに勇気を持つものとして賞賛に値する経験をしたのでしょうし、この経験は南野選手のこれからの人生にとって大きな影響を及ぼすことになると思います。 

話が長くなってしまいましたが、ここまで話せば言いたいことはわかりますよね。つまりは、積極的にいろいろなことを体験してほしいということです。

 
 高校というところは、勉強をする場です。一日の大半を授業の形で過ごし、将来社会で役立てられるような教養を身につけるわけです。しかし、学校において教養を身につけることに並んで大切なことがあります。それは、様々なことを体験することです。人間は生きていくうえで様々なことを体験するわけですが、学校でなければ体験できないこともたくさんあります。日々の学校生活での友達や先生との何気ない会話や部活動での体験と並んで、多くのことを体験できるのが、先ほどお話しした学校行事です。
 集団で一つのものを作り上げていく体験、全力を尽くすクラスメートをこぶしを振り上げて応援した体験、これまで経験したこともない長い距離を、足に豆をつくり痛い足を引きずりながら仲間たちとぶーぶー文句を言いながら歩いた体験。これら一つ一つが、学校でなければ得られないまさに得難い体験なのです。どれもこれも、みなさんの高校生時代を飾る思い出にあふれているのではないでしょうか。ただ、いい思い出に彩られた体験ばかりではないでしょう。友達のいやな面が見えて喧嘩をしてしまったり、声援に応えられず、良い結果を出せなかったり、もしかしたら行事そのものが苦い体験だった、ということもあるでしょう。でもそれもこれもひっくるめての体験なのです。
 残念ながら人生はいいことばかりではありません。うまくいくときもあれば、失敗続きで挫折してしまうこともあります。でも、すこしでもうまくいくことを増やし、失敗してもダメージを少なくできたり、早く立ち直るために、生きてくるのが、様々なうまくいかなかった体験です。だからこそ、どれだけ多くのことを体験して経験値をあげられるかがものをいう、それがみなさんが生きていくこれからの人生です。

 多くの体験を積極的にしていって欲しいと思います。文化祭にしても、体育祭にしても積極的に取り組んだのか、遠くから傍観者のように眺めていたかでは、経験値の上がり方は全く異なります。生徒諸君にとって、この2学期の経験値が大きなものであってくれればと願っています。

 私からの話は以上です。



12:09
2022/12/01

生徒会誌 巻頭言

| by 職員0501

ぼくのニセモノをつくるには(自分を知ろう)

                                                    校長 松田 裕二

 

 野中生諸君はヨシタケシンスケさんという絵本作家を知っていますか?最近は、様々なメディアで取り上げられる事も多くなってきましたし、漫才コンビの又吉直樹との共著も最近出版されていますので、知っているという人も少なくないと思います。

私が初めにヨシタケさんの絵本を知ったのは、小学校にあがる自分の子どもに薦めたい本を探している時でした。絵がかわいらしく、なのに少しだけ大人びた子どもが登場するので、小学校の図書館などにおかれていて、好きな本にあげる小学生も多いと聞きます。では小学生向けの絵本かというと、必ずしもそうではなく、高校生を含め大人が読んでも、共感できる部分が多いのです。

ヨシタケさんの作品に「ぼくのニセモノをつくるには」という絵本があります。本校の図書館にも収蔵される予定なので、是非手に取ってみてください。「ぼくのニセモノをつくるには」には、宿題や手伝いをしたくないので、ロボットに自分の身代わりをさせようとする男の子が登場します。ロボットの「ではあなたのことを詳しく教えて」という質問を受け、最初はうまく説明できなかったのですが、ロボットの質問でいろいろなことに気がつき始めます。好きなこと嫌いなこと、できることできないこと、小さい頃のこと、人から見た自分などについて。そして最後に自分はひとりしかいなくて、どうなっていくかは自分で決められるということに気がつくのです。自分のことを考えるのはめんどくさいけど、ちょっと楽しい、とも思うようになります。

さて、もうすぐ令和4年度が終わり、新しい学年が始まります。3年生は新しい学校、新しい職場での生活が始まりますね。そこで、この区切りのタイミングで、是非みなさんも自分という存在を見つめなおして欲しいのです。そして、自分がどうなっていくのが良いのか、そしてそのために何をしなければいけないのか、ということをしっかりと考えてほしいのです。そんなことしなくても自分のことはよくわかっていると思うかもしれません。ところが、実際は自分が思っている姿が周りからは違って見えたり、思っている姿と違うこともよくあるのです。様々な視点から自分をよく観察してみて、次のステージに向け大きく飛躍するための第一歩にしてくれることを心から期待しています。


12:07
2022/10/11

修学旅行しおり 巻頭言

| by 職員0501

同じ釜の飯を食う

             団長 松田 裕二

英語でCompanyというと、会社という意味ですが、他にも仲間とか友達という意味もあるそうです。これは、Companyのそもそもの言葉の成り立ちが、「一緒にパンを食べる人々」ということからきているためだそうで、同じ食べ物を一緒に食べることで、人々の気持ちが結びつき仲間になっていく、ということなのでしょう。歴史上でも大航海時代以降、ヨーロッパの国々がつくった「東インド会社」、坂本龍馬が組織した日本初のカンパニーと言われた「亀山社中(海援隊の前身)」もそのいい例ですが、諸君らにとってみれば「麦わらの一味」と言った方がピンとくるかもしれませんね。

 日本にも「同じ釜の飯を食う」という言葉があります。食事などの生活を共にすることによってつくられる関係の強さを示す言葉です。諸君らは四日間、多くの仲間達と寝食を共にします。同じ釜の飯を食うわけですね。それらの経験を通じて、普段見えなかった級友の新しい面を発見することもあるかもしれません。助けたり助けられたり、互いに心を尽くし合うことで、新たな関係性が築かれていくことと思います。それらの関係は、来年に迫った進路実現という苦難をともに乗り越えていく仲間を形作っていくことにきっと繋がると思います。四日間の様々な経験を通じ、「野中の一味」が結成されていくことを、心から期待しています。


12:05
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