同じ釜の飯を食う
団長 松田 裕二
英語でCompanyというと、会社という意味ですが、他にも仲間とか友達という意味もあるそうです。これは、Companyのそもそもの言葉の成り立ちが、「一緒にパンを食べる人々」ということからきているためだそうで、同じ食べ物を一緒に食べることで、人々の気持ちが結びつき仲間になっていく、ということなのでしょう。歴史上でも大航海時代以降、ヨーロッパの国々がつくった「東インド会社」、坂本龍馬が組織した日本初のカンパニーと言われた「亀山社中(海援隊の前身)」もそのいい例ですが、諸君らにとってみれば「麦わらの一味」と言った方がピンとくるかもしれませんね。
日本にも「同じ釜の飯を食う」という言葉があります。食事などの生活を共にすることによってつくられる関係の強さを示す言葉です。諸君らは四日間、多くの仲間達と寝食を共にします。同じ釜の飯を食うわけですね。それらの経験を通じて、普段見えなかった級友の新しい面を発見することもあるかもしれません。助けたり助けられたり、互いに心を尽くし合うことで、新たな関係性が築かれていくことと思います。それらの関係は、来年に迫った進路実現という苦難をともに乗り越えていく仲間を形作っていくことにきっと繋がると思います。四日間の様々な経験を通じ、「野中の一味」が結成されていくことを、心から期待しています。